肝だめし
第4章 金縛
急に大声出すので驚いた
「聞くんやかったわ!この写真とテープどうすんねんな!」
「そんなマジにならんでも…。こういうのを録るためにラジカセ持って行ったんやないか」
「ほんまに録れるなんて思ってないわ!」
「何をそんなビビってんねん?」
俺は回りがパニックになると急に冷めるとこがある
中村を見てると余計に茶化したくなった
「せっかくやし記念に残しとこうや。みんなにも聞かせたいし♪どっかに投稿しよか?」
「アホか!うわ~マジやん!どうしよ〜」
伊藤と同じく恐怖にとり憑かれてしまったらしい
こうなったら何を言っても無駄
それは他のみんなにも伝染し、なんとも気まずい雰囲気になってしまった
「じゃあどうするん?供養でもすんの?」
「…………」
口ごもる中村
どっちにしろ俺達だけじゃどうにも出来ない
「石原さんに聞いてみようか?」
誰かが言った
それは同じクラスの女子の名だった