肝だめし
第4章 金縛
「昨日また金縛りにあったわ~」
学校で何気なく中村に話しかけた
「えっ?俺もやで?」
中村は驚いた顔で俺を見る
「うそ?金縛り?」
「うん、ちょくちょくかかってる…」
「ほんまか~?」
この時、初めて2人同時に金縛りにあってる事を知る
「今まで金縛りなった事は?」
「ない、こないだ初めてなった…」
「マジで?」
こういう共通体験も怪談あるある
「なんか面白くなって来たな~」
「全然おもろないわ」
中村の顔が曇り始める
「あかん、やっぱり謝りに行こうや」
「えっ?マジで?」
「2人同時に金縛りっておかしいやろ?」
「そうか?偶然かも分からんやん」
「偶然はないやろ」
「俺もう慣れたで?」
「これで済むとは限らんやないか!」
そう言うと中村は石原さんの元へと歩き出した
「またビビってる…」
俺は気が進まなかったが、仕方なく中村の後を追った