肝だめし
第5章 浮遊
金縛りにかかってからだいぶ経ってる
もうヘトヘト
「はぁ、もう嫌や…」
ウンザリして溜め息をついた瞬間、とんでもない事が起こる
「う、うわわわ~!」
体が反転したかと思うと、いきなり宙に浮き上がっのだ
浮いた体は天井ギリギリまで跳ね上がり、そのまま数秒間空中に停止
天井の木目がハッキリ見えた
「ひっ!ひぃ~!」
もう悲鳴を上げるしかない
続けて部屋の端に急降下
ダダン!!
衝撃はあるが痛みはない
全身の毛穴が開いて心臓バクバク、こんなのがずっと続くかと思うとおかしくなりそう
「た……け…て…ぇ」
隣の部屋で寝てる兄貴を起こそうと、かすれた声をあげるが反応なし
終わりが見えなくて泣きそうだ