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肝だめし

第7章 微笑


診断の結果は大事に至らず記憶障害も一時的なもので安静にしてれば大丈夫という事だった

実際しばらく寝起きの様な状態が続いていたが、3日程で記憶もほぼ回復した

安心したものの冷静になるにつれて湧き上がる恐怖

「フフフ…」

あの笑い声が頭から離れない

これで終わらないだろうし、次も無事でいられる保証もない

「もう無理やな…」

ここに来て俺は初めて今までの出来事が肝試しの祟りである事を認めた





翌日、俺は石原さんに謝りに行きたいと告げた

「そっか、わかった」

少しは怒られるかと思いきや、彼女は今までの俺の態度を責める事なく黙って準備をしてくれた

放課後、彼女と友達に付き添われてあの場所へ

墓地へと続くあぜ道、二度と来たくなかった場所

昼間とはいえ何やら重苦しい空気を感じる

「中には入りたくないなぁ…」

俺はあぜ道の前でつぶやいた

しばしの沈黙の後、石原さんは真っ直ぐ前を見てこう答えた

「ここでいいよ。彼女そこにいるから…」

「えええ~!?」

彼女の言葉に思わず後ずさり

「なんで今言うねん!」

…とツッコミたかったが相手が石原さんなのでグッと我慢した



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