肝だめし
第8章 叫喚
ザーッという雑音に埋もれてた声がどんどん浮かび上がって来る
「なんなん!?なんやねんこれ!?」
理解不能
恐怖で体が震え出す
「ぁああ…ぁぁああ…」
もうハッキリ女の声と分かる
俺はそれを認めたくなくて必死に他の理由を探した
もう一度ステレオをチェックするが、やはり何も可動してない
ステレオ本体やスピーカーを持ち上げてみても無駄
「ぁああ~あぁぁああ〜」
スピーカーを置いた瞬間、声がさらに大きくなった
もう無理!
電源を切っちまおう
原因不明で終わるがもう耐えられない
俺は震える手で電源ボタンを押した
「ぁあぁああ〜ぁあああぁああ〜」
「ひぃ!」
思わず声をあげてしまった
電源切ったのに止まらない!