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リアル

第2章 2

ゆうと清春はテーブルの上で拳を握り合い、レイコが両手で2人の拳を覆い、合図する




ゆうが清春を倒して、腕を上げて喜ぶ




ゆうさん細いのに、力つよい…



清春はゆうと握りあっていた右腕をさすりながら悔しがった




ゆう。ちょっと。




玉木に呼ばれカウンター席へ行くと、若い女の子達を連れた女性が座っている




舞さん、ゆうです。可愛がってやって下さい。




玉木に紹介され、舞の顔に目をやると
ネクタイを掴まれ、カウンター越しにぐっと引き寄せられた




舞はゆうの目をじっと見つめた




ゆうは動じる事なく舞の目を見つめ返した




唇と唇が近づく





お付きのような女の子達がそれを見て




きゃーっ!




と一斉に黄色い声をあげた




声を聞き、舞はゆうの胸を軽く押して離しながら、ゆうの胸ポケットに畳んだお札を入れた




お札に気づいたゆうが、慌てて玉木の顔を見た



ゆう。もらっとき。



玉木がいつもの決めポーズでサラッと答えた






何でいつもゆうさんモテるんですか?!





眼鏡をくいっと上げながら清春がレイコに聞いた




あの子は見た目チャラいけど、優しい子なんだよ。
それに、目を離すとふらっとどっかに行っちゃいそうな…
危うい感じがするんだよね。




レイコが感慨深い面持ちをした後、清春の背中を励ます様に叩いた





あんたも男前だよ!





玉木が舞とゆうに携帯を見せる





来週パーティに誘われて、来る人のリスト送られてきたんだけど、これ何?




名前の後ろの、ネコとかタチとか




オレの名前のとこなんて、トラやって、




オレはトラっていうか、オオカミやねんけどなー!




はっはっはっー




玉木が笑う




…いえ、玉木さんこの場合のトラはトランスジェンダーの略のトラです




いつもの玉木の調子に真顔で突っ込むゆう




ん?!このパーティ出会い系じゃないですか?
こんなん行ったって、彼女さんにバレたら玉木さん今度は殺されますよ!




前に浮気がバレて家中のもん窓から捨てられたって泣いてたじゃないですか?

















































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