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※未定

第3章 事故

「華邑くんは覚えてないかもしれないけど、僕がそれこそまさに不良にお金をせびられてるとき、助けてくれたんだよ。『お前らつまんねぇことしてんじゃねぇよ』って」


…そんなこと、あったっけ?


「多分、この人はこういう場面を見ると、すぐに止めに入れる人なんだって思った。だから、もし人を殴ったことがあるならそれは人助けをするため、なんだよね?」


「……話終わったんなら、俺教室戻るから。そこどけ」


「あ、待って待って!これ、もしよかったらどうぞ」


笑顔とともに渡されたのは紙袋と絆創膏だった。


「今日朝見かけた時、華邑くん下が制服じゃなかったから、僕の家にあったやつを持ってきてもらったんだけど、サイズ合うかな?あと、ここ、擦り傷が出来てるよ」


とんとんと赤城は自分の頬をつついて、俺に場所を教えた。

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