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「立花さんって有名なモデルさんだったんですね」

ある日そう言われて、飛び上がるように嬉しかった。

「お客様が読んでいた雑誌で見かけたんです」
ー あ、偶然知った感じなんだね…？

「テレビにも出てたりするんですか？」
ー 今、連続ドラマに絶賛出演中なんだけど…。

「ごめんなさい…テレビは見ないです」
ー どれだけ忙しいんだよ…そういえばどんな仕事してるんだっけ？

「仕事？あ、旅行会社のOLやってます」
ー 旅行会社って忙しいんだね。大変だなぁ。

「好きな仕事だから大変ではないですよ」
ー そっか。でも無理はするなよ。


陽菜の柔らかい話し方が、俺を居心地よくさせる。

もっと笑ってよ。
もっと君の声が聞きたいんだ。
もっと君のことを教えて。
本当は毎日でも会いたいんだ。

いつの間にか俺の中に溢れる"女"への"愛しい"という気持ちが心地良くなっていたんだ。