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僕は君を連れてゆく

第1章 背中

《おまけ》

「ねぇ、せんせい?」
3年生は受験も終わり、自由登校になっていた。

二宮は早々に大学に合格していた。

登校日とその他に登校しては体育準備室に通ってくれていた。

「せんせいはいつから俺を好きだったの?」

突然、そんなことを聞いてきた。

「いつって…」

あの夏の日。
体操着を無理矢理脱がされた時に見た、白い背中。
そこに浮かび上がる肩甲骨。

「なに、ニヤニヤしてるの?ね?いつから?」
そんなだらしない顔してるか?

教えてやろう‼

回転椅子に座ってるからそのまま俺の正面にくるようにクルっと回した。

「目、回るよ!」

ブレザーのボタンに手をかけた。

「学校だよ?待って…」
そう言うけど俺の腕を押し返す手に力はそんなに入ってない。

「教えてやる。」
ワイシャツのボタンにも手をかけたら、さすが強く腕を押してきた。
「待って…なんでよ?口で言ってくれればいいんだよ」

脱がせられない…
じゃぁ…

下から手を入れた。
そのまま背中に手を回した。
肩甲骨に指を這わす。

「ん…くすぐったい…」

可愛い…
スッと手を抜いて脇に手を入れ抱える。
そのまま、俺に跨がせる。
「なっ!ちょっと、恥ずかしいって!」

そして、もう一度シャツの下から手を入れ背中を撫でた。

「あっ…なによ…」
頬を赤らめる。

体を重ねるのは初めてじゃないのに、いつも初めてのような顔をして恥ずかしがる。

力のまま抱き寄せ耳に口付ける。
「体操着に着替えるときに見えた背中がとってもエロかった」

「なっ!なに言って…ん…やっ」
耳にそのまま舌を差し込んだ。

ここは学校。
ダメだ…ここじゃ…

背中を撫でた右手を胸元へ移動させてそこへ這わす。
「あんっ…もぅ…ダメだよぉ」

「もう少し…な?」

「だって…」
もっとシャツを捲り上げてそこへ口づける。

「んっ…も…せんせい…」

二宮が立ち上がった。

「もう!ダメだって!ここじゃ…」
そう言って俺に背中を向けて、シャツを直している。
だから…その背中だよ…


後ろから抱き締めた。
「なんて、書いてるか当ててみ?」

…え…ろ…い…

「バカっ!それはせんせいでしょ!!!」

顔を真っ赤にして怒る。

これからももっと、色んなお前を見せて。

◇fin◇

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