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僕は君を連れてゆく

第26章 錯覚してしまいそう


今日こそ、手をつなぐ!
そう意気込んで、朝、家を出た。

だって、昨日の夜、星がすごいキレイで。
それに、メールしようかなって思ったら、
相葉くんからきたし。
それから、朝起きたら、占い2位だったし。
1位じゃなかったけど…そこは許す。

きっと、この世の神様たちが今日だ!
って言ってるんだと思う。

まさか、まさかの相葉くんから告白されたのは1ヶ月前。
放課後の体育館裏っていう定番、
じゃなくて、
素敵なシチュエーション。

「気がついたら、好きになってた。」って。

俺だって、気がついたら目で追ってた。
いつ、どこで、どんなときに好きになったかなんて
覚えてないけど…

同じクラスで大勢で話すときも、いつも相葉くんに向けて話しかけてた。

人気者の相葉くんだから、きっと、今まで告白とかたくさんされてきたと思うんだけど…

そんな中から、俺が選ばれたんだから!


大好きな相葉くんと手をつなぎたい。

告白されてから、相葉くんと帰りが一緒になる日は
一緒に帰ってるんだけど…

夕焼けがつくる俺たちの影をみるたびに微妙な距離がもどかしくて。

あぁ、早く、下校時間にならないかな…

って、これから学校に行くのに。
もう、帰りのことを考えてる俺。

あぁ、早く、下校時間にならないかな…

また、考えてる!!!

「俺ってやべぇ、奴じゃん…」
一人でニタニタしながら学校まで道のりを歩いていたら目の前に…

「相葉くんっ!!!」

振り返ったときのあの目。
俺だと分かって少し、ハニカムその顔。
惚れた欲目?
いいんだよ!そんなのは!言わしておけば!

「ニノ!オハヨ!」

「オハヨ!相葉くん!」

今日のこの青空は俺たちのためにあるんだと錯覚してしまいそう…

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