僕は君を連れてゆく
第29章 BB
咥えていたタバコを灰皿へ押し付けられた。
俺のニノ?
タバコへ視線を落としたら相葉が俺の顎を掴み上を向かされる。
俺の少しだけ開いた口から細くタバコの煙が上がる。
そんなこと、そんな顔で言うなよ…
「違うの?」
また、自分の顔が熱くなっていくのが分かる。
認めるよ。
そうだよ。俺は、俺の心は
「……相葉……」
相葉の顔が傾いて俺に近づいてくる。
俺は目を閉じる。
~♪
目を開けた。
相葉と目が合う。
でも、相葉はまた目を閉じてキスをしようとしてくる。
~♪~♪
「電話!」
「あとでいいよ!こっちが先!」
強引にキスしようとしてくるから押し返す。
~♪~♪~♪
「気になる!事件かも!」
チッと舌打ちをして
「あ~っ!もうっ!ハイ!相葉!え?領収書?
もう!まつじゅ~ん!また邪魔する!」
なんだ、松本か。
不貞腐れて電話をきる。
やっぱり、相葉は面白い。
「あ~!もう!カッコ良く決めたかったのにぃ!」
カッコ良かったよ?
すごく…
言ってやんないけど…
チラリと俺を見るその目はお預けをくらった仔犬みたいで。
しゃがみこんでる相葉の隣にしゃがむ。
頭を撫でてやる。
くぅーんと鳴き声が聞こえてきそうだ。
そっと、頬にキスをした。
「えっ!!!」
「ウフフ。」
「ね、もう一回?」
「やだ!」
「次は唇に!ほら!チュー♡」
「ばーか!」
俺たちはBB。
Best Buddy。
最高の相棒。
◇おわり◇