ガラスの靴がはけなくても
第5章 赤のしるし
左を歯で甘噛みされたり吸われたり、右は痛いくらいに指でしごきあげられる。
指と舌とで、それぞれに違う感触。
それがどうしようもなく身体を熱くさせて、震えさせる。
場所がどこだとか、否定しようって気持ちが分からなくなって……
ジンジンした痺れが胸の先から下腹部まで伝わる。
「さっきよりもここ起たせて、やっぱり俺のこと誘ってるんだろ?」
「んっ!誘ってなんか…っ!」
「あっそ。なら……コレなに?」
身体を起こした部長はニヤリと笑う。
右の太股を抱えられ、たくしあげられたスカートから覗くショーツ。
「やめっ…!やだっ」
「手、どけて」
イヤイヤと首を振り、手で隠す。
どうなってるのかなんて、部長に言われなくたって分かってるのに……
「恥ずかしい?下着まで濡らしてるから?」
わざとそんな意地悪なことを言う。