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ガラスの靴がはけなくても

第9章 彼の秘密


きっかけは私が失恋したばかりで傷付いていたからなのかも知れない。

優しくされたと思ったら、キスをされて身体に触れられて翻弄された。
確かに意識をするように、考えさせるように仕向けたのは彼だったけど。

強引にしているように見えて、いつも私に選ばせていたことに気付いてた。
結局のところ、私も彼を求めていたんだ。

キスをされて目を閉じたのも私。
身体に触れられて拒否しなかったのも、突き放さなかったのも私。

どこかで本当にやめてって言えばきっと彼はそれ以上のことはしなかった。

私自身で考えて選ぶのを待っていてくれた。
頭で考えて身体で感じて、私の全身で彼に惹かれていっていたんだ。


今思えばーーー



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