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半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)

第55章 ウゼーヤツ

「アニキさぁ、心配してくれんのはありがたいんだけど、妹をもうちょっと信用してよね~、大丈夫だからさっ」

「そこまで言うならオレはもう何も言わないよ。仮にお前がニートを好きになろうが、ヤクザを好きになろうが何も言わない。ただ、あの男だけはダメだって事は解ってくれ」

「…うん、解った。アニキありがとね」

神妙な顔になり、亜美は頷いた。

「よし、じゃ飲もう!何でもいいから遠慮なく注文しろ」

「じゃ、ポテサラとね、バターコーンにメンチカツ!」

オレたちは飲んで食べて笑って久しぶりに兄妹の時間を過ごした。

「ア"ニ"キ~、今日はさぁ~、アニキんとこに泊まって…寝るっ!www」

「お前、酒癖悪いなぁ。前もそんな事で玄関の前で寝てたろ!」

「アニキっ!」

「何だ!」

「ありがとごじぇましゅ!」

「うむ!」

「wwwwww」

酔っぱらいのコントみたいなやり取りじゃねーか。

フラフラになりながら亜美はオレの肩を借り、アパートまで歩いて帰った。

「おぉ、何かさぁアニキ身体鍛えてんの~?肩とかスゲー筋肉ぅ~」

肩をバシバシ叩きながら亜美がオレの肩の筋肉を触っていた。

「だろ、たまには鍛えてんだよ、アニキは」

「スゲー、アニキバキバキになってんの?腹筋とか見せてょ~、ねぇみーせーてー!」

こんな酒にだらさないのか、コイツは!

「いいから真っ直ぐ歩け!もうすぐで家着くぞー」

「アニキ、歩けない…おんぶ」

「なにっ?もうすぐだから我慢して歩け」

「やだやだ、おんぶ!」


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