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半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)

第62章 過酷だなぁ

弾丸の対戦相手は田中 弘明(たなか ひろあき)9戦9勝7KO勝ちというハードパンチャーだ。

弾丸はコイツを倒せばフェザー級の日本チャンプになり、同時にOPBF(東洋太平洋ボクシング連盟)のランキングに躍り出る。

しかし、相手は世界を狙う強敵だ。この試合を防衛した後にタイトルを返上して世界チャンプに挑戦するみたいな事を言ってた。

弾丸はプロデビュー以来、無敗で勝ち上がり、東西の新人王が雌雄を決する全日本の新人王決勝戦で判定で試合を制し、新人王を獲得した。

そして勝つ度に弾丸の周囲は賑やかになり、メディアにも注目されるようになった。
しかし、専門家の下馬評ではチャンピオン有利という声が多かった。

「ケースケ、減量とか大丈夫なんか?」

フェザー級は大体55~57㎏ぐらいの体重だ。

「ウェイトは問題ないよ。たださぁ、自販機の前を通ると片っ端から飲みてぇって思う事はしょっちゅうあるよw」

試合が近づくと水分まで制限される。水をほんの少し飲んだだけでウェイトオーバーになる。

ただ体重を落とすだけではなく、スタミナもアップさせなければならない。

ボクシングってあまりにも過酷だ。

オレはこんな様子を目の当たりにする度(プロテスト受けなくて良かった~w)と思った。

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