半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)
第26章 幼なじみとデート
「ヨッちゃんお腹空かない?」
そういや腹減ってきたな。
「んじゃどっかに入ろうか」
夕方になり、居酒屋が開店し始めた頃だ。
オレたちはチェーン店の居酒屋に入った。
「はい、じゃあ乾杯!お疲れ~」
「乾杯…」
オレは一気にジョッキのビールを飲み干した。
「あんまり飲み過ぎないでよ。また酔っ払って介抱するのイヤだからね」
「あん時はたまたまだ。ビールぐらいじゃ酔っぱらったりしない」
そう、オレはホッピーの飲み過ぎで泥酔してコイツに介抱され苦い過去がある。
「お前さぁ、相手がオレだと解ってガッカリしなかったのか?」
普通ならサイトでメールしてた相手が幼馴染みだったら恥ずかしくなるだろ。
「うん。恥ずかしいというよりはホッとした。だって、メールでやり取りしたとはいえ、お互い素性が解らない同士じゃない?
でも相手がヨッちゃんだって解ったら、何だか安心したのww」
「オレは恥ずかしくて仕方がなかったぞ。だってオレ、裏切りのジョニーなんて中2っぽいハンネでお前と会うと思ってもみなかったからな」
「wwwいいじゃん、アタシなんか美花って書いてメイファだよwwヨッちゃんの言う通り、何人だ、お前は?ってヤツだよねwww」
何だかお互いの恥ずかしい部分を見せ合いっこしてるみたいだ。
「もうサイトの事は忘れて飲もう。アタシも恥ずかしいんだからさ…」
「よし、飲もう!」
…その日は二人共飲み過ぎて、翌朝二日酔いになった…