テキストサイズ

半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)

第34章 飽きてきたな

最近、沙織がやたらとオレに話しかけてくるようになった。

そのせいか、オレは沙織と緊張しないで話が出来るようになった。
コミュ障が克服しつつあるのか…
だったらいいんだが、他の女と話す事はまだ抵抗がある。
ただ単に沙織に慣れてきただけなだけかもしれないし、だからと言って他の女と話す機会なんか無い。

相変わらず沙織はオレをこき使いまくる。
だが、前と比べてオドオドしたりというのは無くなった。

今では沙織に軽口を叩きつつ沙織のパシりをしている。

野村とは沙織の助言もあってか、前のように飲みに行く機会も少なくなった。
というより、沙織がオレに野村を近づけないように配慮しているようにも思える。

野村と離れると今まで童貞だなんだとからかわれながらも面倒を見てくれた頃を思いだし、やっぱり野村っていいパイセンだったなぁと改めて感じる。

野村の代わりに沙織と飲む機会が増えた。

飲んでバッティングセンターというパターンでバットを振りまくり、互いに疲れて家に帰るという繰り返しだった。
沙織の誘いは悪くない。むしろコミュ障だったオレをここまで引っ張ってきた沙織には感謝している。

だけど、野村と飲んでばか騒ぎしていた頃が随分前に感じ、たまには野村とも飲んでみたくなる気持ちがあるのも確かだ。

男同士の飲み会なんて遠慮なしだから、バカ話してゲラゲラ笑って気がね無く過ごしていた。

だからと言って沙織の誘いは飽きてきたかと思えばそうでもない。

出来れば野村と沙織とオレの3人で飲んでバカな話でも出きれりゃいいんだが。

そしてサークルでは、相変わらずな連中が【童貞バンザイ!】
【リア充くたばれ!】
【我々は選ばし者達だ!】
等々書き込んでは、早く童貞を卒業したいと焦っている。

オフ会も定期的に開催するが、飲んでああでもない、こうでもないと話しながら全く女っ気のないヤツらが愚痴をこぼしてるだけにすぎない集まりと化している。

オフ会も段々飽きてきたな。

それは弾丸もストライカーも同じ気持ちなんだろうと思う。

オフ会といっても、3人しか集まらないコミュ障の集いだから面白くも何ともない。

退屈だ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ