半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)
第40章 何やってんだオヤジ
「ちょっと大丈夫、おじさん。真っ直ぐ歩けるのぉ~」
何っ!あの酔っ払いはウチのオヤジじゃねーかっ!
しっかし唯の服はなんだありゃ。随分と露出の激しいドレスだな。
オレはシカトして素通りした。
「お兄ちゃん、ちょうどいいとこに来た。おじさん酔っ払ってまともに歩けないんだもん、肩かしてよ」
そこにはベロンベロンによっばになったオヤジがいた。
「ヨシヒコ~、お前もここに来たのか♪$@&\」
何言ってんだかサッパリ解らん。
しかもこんなに酔っ払いやがって!
「お兄ちゃん、おじさん物凄くお酒飲んでるから1人じゃ帰れないの。だからお兄ちゃん送ってってくれないかなぁ?」
しかし唯、何だその谷間は?
おパーイを半分出してるじゃないか!
奈央がこれ見たら何て言うんだろか。お前の姉ちゃんは貧乳で悩んでいるというのに。
「オヤジ!真っ直ぐ歩けるか?
ったく、何でこんなになるまで飲むんだか…おーい、起きろオヤジ!」
「お兄ちゃんだってこの前、おじさんみたいに酔っ払ってたじゃんw」
確かに…オレもこんなに酔っ払ってたんだよな。
「ヨシヒコ、唯ちゃんはなぁ、留学するためにここでバイトしてんだぞ!だからお父さんは唯ちゃんの為に&\♪$」
わかんねーよ、全然!こんなに酔っ払ってウチに帰ったらオフクロ怒るだろうな。
「唯、悪いけどタクシー呼んでくんないか?オヤジこれじゃ歩いて帰れないから」
「はーい、ちょっと待ってね」
唯は一旦店に入り、タクシー会社に連絡を入れた。
「すぐ来るみたいだからそこで待ってくれる?ゴメンねアタシ指名入ったから中にもどるね。
おじさん、今日は来てくれてありがとうね。でもあんまり飲み過ぎたらダメだからね!じゃお兄ちゃん悪いけどヨロシクね」
そう言い残して唯は店に戻った。
「おぅ、悪かったな。んじゃまたな」
オレはオヤジに肩を貸した状態でタクシーを待った。
「オヤジ何やってんだよ、みっともねーな」
「バカヤロ、お父さんらってたまにはカバクラに\♪$@&」
こりゃヒデー泥酔だ。
間もなくしてタクシーが到着し、オレは車の中でオフクロに連絡してオヤジを一晩オレの部屋で泊まる事を告げた。