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ナイト・ナイト・スウィート・ドリームス

第1章 むかしのはなし(※)

「フミヤ」

「気持ちいい」

「もっと」

「イく」


お母さんはそう言っていました。

(やっぱり。今日スマホ開く回数多かったから)

その日父は仕事で1週間ほど県外にあるホテルに寝泊まりしている最中で、うちにはお母さんと私しか居ませんでした。

母の名前はカシワユカコ。
父はカシワ、ショウタロウでした。

私もお友達の家に泊まりに行くといい、家にはお母さんしか居ないはずでした。

夜中に戻ってきた私がこっそりと玄関のドアを開けて中を覗くと、荒い吐息と叫んだように響く喘ぎ声が遠くから聞こえてきます。
私は察することと涙を我慢することしか出来ませんでした。
自分の部屋へも向かえないまま、私はゆっくりともときた道に戻ります。


(どうしよう、今日)

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