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詩織【温泉で、すっぽんぽん】

第1章 温泉に着きました。

当然、睦(むつ)み合うために裸にされたのだと思った。

違った。

マッサージしたいのだそうだ。
自信はあるという彼の言葉。

それなら、湯上がりの体をもっと気持ちよくしてもらおう。

夕食まで一時間あった。

座布団を並べた上に、うつ伏せで寝る。
全裸のままだが、お尻はタオルで隠された。

タンクトップのようなものがあるといいらしいが、用意してない。
そういうことなら、ショーツを穿いていてもよさそうだが、
「僕は見習いの素人だから」
という謎のいいわけで、着用を許してくれなかった。

そう、妹さんは盲人で、国家資格をもつプロだ。
兄は、練習台から弟子へと昇格し、見よう見まね、テクニックを盗んだというわけだ。

気になるのは、実技の時の二人の格好だが、
私にショーツを穿かせないぐらいだから……。

「あっ」

きた。気持ちいい。

背中にはツボが縦に2列並んで いる。
連続で押してもかまわないが、彼はツボを選んでピンポイントでくる。

気持ちいいから、声が出る。

それをきっかけに、タオルがはずされ、施術は脚から臀部に移った。

いやらしいとか、恥ずかしいとか、まったく感じなかった。

この時、ノックの音がした。

彼が返事をしたから、中居さんが入ってきた。

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