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裏小屋

第3章 山遊びと小屋探索

 後片付けを簡単に済ませ、時間は午後7時。

 まだ、ギリギリライト無しでモノが見える。

 勝山と石柿が食器洗いをしている間に、桝本と高橋は花火を用意。


 馳谷は冷やしていた丸々のスイカを出した。

 スイカは、スーパーで買ってきたものだ。スイカを食べながら、花火で遊ぼうというのだ。

 すると、馳谷からの提案。

「スイカ破壊しないか?」

 スイカ破壊?

 固定されたスイカ目掛け、目隠ししたまま洗った石を投げるというもの。

 これが、スイカ割りならぬ、スイカ破壊。テントから大股で歩いて、5歩分。破壊出来なくても、スイカに当たれば勝ちとなる。

 これがね、当たらないの。

 通り過ぎるか、手前で落ちるんだ。

 タオルで目隠しされたあと、左右に90度ずつ、体を向けられ、「さあ、正面むいて」から始まる。

 最初は誰も当てられなかった。

 だが、2順目に奇跡が起きる。

 石柿が、投げた石が、スイカの上部を粉砕したのだ。

 少ない歓声が上がり、スイカを包丁で切り分ける。





 誰も食わない。


 みんな、腹がいっぱいなのだ。

 高橋が「どうする、燻製にする?」て、しないよっ!!

 スイカの燻製なんて、見たことないだろ。

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