テキストサイズ

裏小屋

第4章 テントの中で

 あと、中3のころ、学校の先生と付き合ってたやつがいた話もとんだ。

 それは、石柿から出た話で、一時、他の三人、桝本、勝山、馳谷とケンカして、休み時間を一人で過ごしていたそうだ。

 ある日の昼休み、校舎裏で一人、草で遊んでいた時、もたれていた扉から声が漏れていた。

 誰がいるのかと、ドアノブを引いたら、普段は鍵がかかっているのに、スッと開いたという。

 隙間から覗くように見ると、理科室で数学の女性教師と、隣のクラスの男がセックスをしていたのを見たという。

 その女性教師は、当時おそらく30手前。

 ○○中学のまいっちんぐマチ子と呼ばれるような、可愛い系の先生で、純情な石柿は初めて見た生の女の裸体に「ヒャアーーー」と声を上げ、ドアを全開したまま逃げたらしい。

 石柿の姿は見られていなかったが、しばらくして、その女性教師は学校を辞めていった。

 その話を初めて聞いた馳谷。

「えっ! じゃあ、○○先生が辞めたん、お前が見たからかもしれんやん。うわぁ、あの先生エロいから好きやったのに~!」

 馳谷だけではない。この場にいる、石柿以外の男はみな、○○先生のことが好きだった。

 さらに○組の○○と関係があったとは、なんとなくショックだった。

「なぁ、先生はどんな乳してた?」と食い付くように勝山が聞いた。

 石柿は「……おもち」と言った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ