
裏小屋
第5章 逃げる
全員渡り終えると、山道をライトを照らしながら歩く。勝山は「あれ、さっき小屋が見えたと思うんやけどなぁ……」と金網の向こう側を照らす。
それを見た馳谷は、「怖いからやめてくれよ、あったらどうすんねん」と止めさせるが、勝山は「あったらどうすんねんやないねん。あったんや!!」と強く言う。
高橋も続けて「俺も見たんや。嘘やない」と言い出す。
馳谷は「もう、やめよ! 怖いから、やめよ! 早く行こうや」と先を急ぐように促す。
勝山は、やや足がふらついていたが、足手まといにはならないという、強い意志があったためか、酔いがさめたように振る舞う。
本当は辛かったはずだ。
だが、ここからが無茶苦茶だった。
馳谷が恐怖のあまり、石柿の顔が、別の人間に見えたと言ったり、道が消えたような錯覚に陥ったりした。
本編では、オーバーに書いてはいるが、たしかに、道が消えたような気がした。
気分的には、あの状況は、あながち間違いではない。
楽しかったアウトドアライフから、一気に逆転。
精神もなんとなくだが、おかしくなってくるような気がした。
もう、一人一人がパニックとの戦いだった。
それを見た馳谷は、「怖いからやめてくれよ、あったらどうすんねん」と止めさせるが、勝山は「あったらどうすんねんやないねん。あったんや!!」と強く言う。
高橋も続けて「俺も見たんや。嘘やない」と言い出す。
馳谷は「もう、やめよ! 怖いから、やめよ! 早く行こうや」と先を急ぐように促す。
勝山は、やや足がふらついていたが、足手まといにはならないという、強い意志があったためか、酔いがさめたように振る舞う。
本当は辛かったはずだ。
だが、ここからが無茶苦茶だった。
馳谷が恐怖のあまり、石柿の顔が、別の人間に見えたと言ったり、道が消えたような錯覚に陥ったりした。
本編では、オーバーに書いてはいるが、たしかに、道が消えたような気がした。
気分的には、あの状況は、あながち間違いではない。
楽しかったアウトドアライフから、一気に逆転。
精神もなんとなくだが、おかしくなってくるような気がした。
もう、一人一人がパニックとの戦いだった。
