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好き心少なからず

第16章 近付きたい~曽根崎×速水~

うわ、ヤバい!!

腕時計で時刻を確認し、階段を一段飛ばしで駆けていく。

…ったく!!アヤのバカ野郎が!

たまたま通りかかったのが運のつきだったのか。

無理矢理カップケーキを食わされて、感想を強要されて、終いには追い払われた。

アイツのせいで、昼休みの貴重な時間が奪われちまったじゃねぇか!

目的の階に着くと、呼吸を調えながら図書室を目指す。

アヤに言ったように、本の返却も目的の一つだ。

だけど、それ以上に…

図書室に入り、中をぐるりと見回して…

あ、いた。

いつもの窓辺の席に座っている。

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