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好き心少なからず

第5章 悩み相談~八神×岸田~

「先生。いい加減、片付けましょうよ」

化学準備室で、諦めに似たため息をついた。

「いやぁ、ごめんごめん」

悪びれた様子もなく、へらっと笑うのは、この部屋の管理者で化学教師の岸田優(きしだ すぐる)先生だ。

私が所属している科学研究部の顧問。

独身、彼女なし(だと思う)

のほほんとしたのんびりした性格と、面倒見の良さでわりに生徒から好かれてる。

だけど、先生の悪いところは…

準備室の中を一瞥して、大きく息を吐いた。

どうしてこんな散らかった環境で我慢できるんだろう?

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