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好き心少なからず

第5章 悩み相談~八神×岸田~

「こんなに散らかってたら、大事なものを失くしますよ」

手近に積み上げてある本の表紙を指で突っつく。

すると先生はニンマリと笑うと

「それがそうでもないんだ。どこに何があるかは分かってるし」

そんなに自慢げに話すことではないと思うんだけど。

「ここが先生の家なら文句言いません」

先生を軽く睨むと、はぁ…とため息をついた。

「部員や他の生徒が出入りするんですから。薬品とか、無くなると大変でしょ?」

先生は小さく何度も頷き

「それは棚に入ってるし、鍵もかけてるし」

うん。それは分かってる。

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