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好き心少なからず

第39章 実験~岸田×八神~

何であんな顔をした?

加納みたいに茶化すか、嫌がるか…

どちらにしても、いつもの輝穂らしく、冷静に突っぱねればいいのに。

あれじゃあ、まるで…

自分の考えに苦笑いを浮かべる。

まるで、輝穂が俺を好きみたいだ、なんて。

「そんな訳ないだろ」

輝穂が好きなのは…

『先生が好きなんです』

…え?

いや、違うだろ?

でも、だったら…何で嫌がらない?

もしかして…

手の中の箱をぎゅっと握り締める。

輝穂が好きな『先生』は…

俺なのかもしれない。


【おしまい】

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