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好き心少なからず

第40章 キスしたい~梶×宮下~

その振動で、グラスがカタカタと音をたてて揺れる。

「おい!危ない…」

「付き合うって…そういう事なんじゃないの?」

眉を寄せて俺を睨む。

花夏のその目は…

「付き合う…フリだろ」

最初から1ヶ月限定だって言ってたじゃないか。

お試しでも何でもない、ただのフリ。

だから俺を見る花夏の目が恋の色を帯びてなくても…それは当たり前で…

花夏は眉を寄せたまま、唇をきゅっと噛むと、絞り出すように呟いた。

「分かった」

「は?」

「もういいから」

投げ捨てるように言うと、花夏はうつむいてしまった。

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