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好き心少なからず

第41章 思い出~香澄×田口~

「香澄、帰ろ!」

同じクラスの陽葵(ひまり)と一緒に下校する。

帰りながら、校庭でトレーニングする部員の姿を横目で眺めていた。

「香澄、高校でもテニスやるかと思ってた」

「やんないよ。やる訳ないじゃん」

「それってやっぱり田口先輩のせい?」

中学からの友達だから、恭博とのことも陽葵は知ってる。

だからこそ、普通なら聞きづらいこんな話もストレートに聞いてくる。

ストレート過ぎて、笑っちゃうくらいだ。

「そればっかじゃないよ。高校だと硬式だし」

「あー、やっぱり違うもん?」

「道具は買い替えないと」

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