
光の道
第1章 始まり
『……』
「……」
『……』
「……」
『なんもないね』
「…はぁ。結局ね」
私達は携帯を見ながら変化を待ったが、結局は画面が白くなっただけで、それ以外の変化はなかった。
『あ~ぁ。みんなこんな時間の無駄なことしてるんだな』
「ほんとだね。もう帰ろっか」
『うん。なんかテンション下がった』
私達はそのまま別々に別れて帰った。
(光の道。なんだか呆気なかったな)
そんなことを考えて帰った。
それが、高1の冬の出来事だった。
その時の出来事なんて私はすっかり忘れていたんだ。
