マジカル☆ステッキ
第5章 軍艦ルークス
「どうせ団員たちは、ここに来ないさ。アリサが遠慮しなくても誰も気にしない」
そうは言っても、ラックワードが一般人を船に乗せたことはみんな知っている。
王族の部屋を使ったと噂されることすら、アリサは回避したかった。
「乗せて貰えただけでも十分よ。これは遠慮じゃない。そうしたいの……それよりも」
感謝の言葉に偽りはない。
しかし、アリサはラックワードに冷ややかな視線を送る。
「どうしてアナタはここでお茶を飲んでるのかしら?」
「俺には自由にお茶を飲む権利もないのか?」