マジカル☆ステッキ
第5章 軍艦ルークス
「わかってるよ……だから、ボクは」
「……ヨシヒロ?」
意外だった答えにアリサは驚く。
ヨシヒロは、その意味もわからず確信をついただけのことだと、アリサは思っていたがどうやら違うらしい。
「アリサは勇者なら誰でもいいわけでしょ。ここにはボクなんかより優秀な勇者もいるし」
言いながらヨシヒロはラックワードの方を見た。
「バカね。いまさら、わたしがそんな面倒なことするとでも思ったの?」
ヨシヒロが何に対して不安になっているのか、わかったうえでアリサは改め答える。
「誰でもよくても、ここの人たちが一般人なんて相手にするわけないでしょ?」
「そうかな……少なくとも、ラックワードさんは好意的な態度だし」