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第4章 変革の代償
ミーシャは馬車に揺れながら、笑顔を作り続ける。
頭にあるのは、巨人ゴーレムとピムのこと、そしてエメの言葉。
「二人とも……ごめんね。エメも、治せないって言ってた……ほんとにごめん……ピム……大好きだよ……」
口は笑っていたが、目からはポロポロと大粒の涙を落とす。
領主と小柄な男は正面に座っている。
「はぁ……いつまで泣いているのです?……あの古臭いゴーレムの何がそんなに良かったんです?」
ミーシャは返事をしなかった。
「……まあいいでしょう。さて、明日は御披露目式です。その技術者も、素直に私の下で働いてくれるとよいのですが」
ミーシャはピクリと反応する。
領主はつづけた。
「気になりますか?
私は彼に使いを走らせておりましてね。私の下で働くならあなたに私は何もせずに解放しますと」
ミーシャは黙ったまま、涙を袖で拭いた。
(エメ……なんて、答えたんだろう。エメの旅の、邪魔しちゃいたくないな。)
「だんまりですか。ま、いいでしょう。」
エメの姿が浮かぶ。
(きて……くれるのかな)
馬車は無情にも、屋敷へと走る。
屋敷に着いた時には、日も少し傾いていた。
「さ、こちらです。付いてきなさい」
頭にあるのは、巨人ゴーレムとピムのこと、そしてエメの言葉。
「二人とも……ごめんね。エメも、治せないって言ってた……ほんとにごめん……ピム……大好きだよ……」
口は笑っていたが、目からはポロポロと大粒の涙を落とす。
領主と小柄な男は正面に座っている。
「はぁ……いつまで泣いているのです?……あの古臭いゴーレムの何がそんなに良かったんです?」
ミーシャは返事をしなかった。
「……まあいいでしょう。さて、明日は御披露目式です。その技術者も、素直に私の下で働いてくれるとよいのですが」
ミーシャはピクリと反応する。
領主はつづけた。
「気になりますか?
私は彼に使いを走らせておりましてね。私の下で働くならあなたに私は何もせずに解放しますと」
ミーシャは黙ったまま、涙を袖で拭いた。
(エメ……なんて、答えたんだろう。エメの旅の、邪魔しちゃいたくないな。)
「だんまりですか。ま、いいでしょう。」
エメの姿が浮かぶ。
(きて……くれるのかな)
馬車は無情にも、屋敷へと走る。
屋敷に着いた時には、日も少し傾いていた。
「さ、こちらです。付いてきなさい」