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第4章 変革の代償
___コンコン
ひとしきり泣いてとりあえず落ち着いたミーシャは着替えることはせず、放心状態にあった。
その部屋のドアが叩かれ、ミーシャは扉の方を見る。
「失礼します、ミーシャ様」
白いメイド服を着た女性が、部屋に入ってきた。
元気のないミーシャを見て、驚く様子もなくミーシャに話しかける。
「ミーシャ様、お着替えをお済ませください。
お洋服をお選びいたします」
白い彼女は、クローゼットを開けて服を選び始める。
そんな彼女にミーシャは問いかけた。
「ねぇ、あなたは、、、、」
「はい」
「あなたは、領主様のこと、怖くないの?」
彼女は服を選びながら答える。
「私は身寄りがなく、領主様に拾われてから衣、食、住何も困らない生活をさせてもらっております」
選んだ服を持って、ミーシャの元へ持って来ながら続ける。
「感謝をすれど、何を怖がることがありましょうか」
ミーシャはその言葉を聞き、彼女にとって領主様は家族のような存在なのだと理解した。
そして、ピムを思い出す。
___私の家族は領主様に___
その言葉が喉まで出たが、ぐっと堪えた。
彼女に罪はない。ピムも、領主様に怪我をさせる気でいたのは確かなのだ。
「___そう」
彼女から服を受け取る。白いドレスに緑の装飾品のついた、可愛らしいデザインだ。
「廊下でお待ちします。着替えたら、部屋の外へ要らしてください」
そう言って、部屋から出ようとする彼女をミーシャは呼び止める。
「___待って」
彼女が返事をして振り返る。
「あなたの名前は?」
「私はマインといいます。領主様の身の回りのお世話をしております」
「マインさん、ありがとう」
「領主様がお待ちです、着替えたら向かいますよ」
1人になった部屋で、彼女は着替える。
その胸元で、ネックレスの黒い石が美しく揺れていた___