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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸(改訂版)

第5章 その時・紀永-




実際は18年も掛からずに、会長職を手に入れのだが・・


元来システムプログラムが得意だった事もあり、次々と新しいシステムを作り出し、系列子会社の多企業化に成功‥
本社より大きく育った早乙女の名が付いた複合企業を多数従え、満を持して時を待った。


早乙女一族は、世襲制ではない‥
一族の中で、一番能力の高い者が時期会長に選ばれ、一族を束ねる。


前会長の孫に当たる私も、当然その候補の1人、ただ運が良い事に、前会長が急に倒れ、私を時期会長に指名し逝去。


努力もしたが、前会長の遺言に逆らえる者は現れず、私は会長に就任。


それからも積極的に、システムの合理化と経営展開を繰り返し、現在の日本有数の大企業にまで上り詰めた。



全ては娘と一緒に暮らす、その悲願の為に・・・




それが、このような悲劇を呼ぶ事になろうとは‥‥‥


今の美紀は、私の言う事に耳を貸さないだろう。


あの時‥差し出した手を身を引いて避け、悲しく通る悲鳴を上げて、私の元から去った美紀では‥‥‥



「・・・・・」


何時までも、窓の外を見ていたとて、変わらない風景‥‥



もし、美紀が手を取っていたならば、私は二度と美紀を手放さかっただろう。


娘としても・・


1人の女性としても・・



娘だと分かっても、私は美紀を愛している、気持ちに嘘など付けない。


それが、どれだけ重い罪か分かっていても、私は美紀を諦める事など出来ないでいる・・



  近親相姦



世の人間に非難されようが、最大のタブーだろうが‥
私は‥‥美紀が欲しい‥女性として愛しているが故に‥‥


私が見付けた唯一の幸せ、だが美紀は拒んだが‥


美紀の意志を曲げてまで、私の気持ちを押し通す気は無い‥
でも一度だけで良い、話すチャンスが欲しい、私の心の内を全て話すチャンスが・・・


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