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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸(改訂版)

第5章 その時・紀永-




幾ら同意の上でも、未成年と行為を持つのは犯罪‥
そんな事は十分理解していたが、一度手にした幸せを離せず、私は何度も美紀を抱いた。



『ああっん‥季永さんっ!!』


『もっと‥‥キス‥して欲しいかな‥‥‥?』


甘い声で、私の行為に敏感に反応し、行為が終わっても甘える仕草‥‥


"季永さん"と呼ばれる度、私の胸は高鳴る‥
そしてもっと美紀が欲しくなり、またベッドに押し倒して‥‥‥


抱く度に、私に染まり開花していく身体‥
笑いながらも、濡れ髪を預けてくれるあの仕草‥‥


この幸せがずっと続けば良い、美紀が高校を卒業したならば、本当の事を話そう‥
そして‥‥一生一緒に‥そこまで思っていた・・・





だというのに、運命はなんて残酷なのだろうか‥


娘に会う‥


それは、倉原夫婦との18年前の約束。



婚約者だった女性に子供が出来、出産間近だったというのに、その女性が運転していた車が、ガードレールから外れ、崖から落ちるという転落事故。


女性の命は助からなかったが、出産間近だった赤子だけは、奇跡的にギリギリ助かった。


だが、あの頃の私は早乙女と言っても力も無く、幾ら婚約者だったからと言っても、未婚の彼女から産まれた赤子を引き取る事は出来ず‥
悔し涙を呑んで、信用出来る倉原夫婦に子供を預ける事に‥‥


その時"美紀"という名だけ付けた‥
後は倉原夫婦の養女という事になるので、私は一切手が出せない。


だからこそ、倉原夫婦とまだ目も開かない赤子‥美紀に誓った‥‥
どんな事をしても、早乙女一族の中でのし上がって、美紀を正式に引き取る‥と‥‥‥


数年じゃ足りない、そんな甘いものじゃない‥
だから18年後、18才の誕生日に美紀に会う、それまでに周りがNOと言えないくらいの地位を築くと誓った‥‥



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