君のKISSに夢☆CHU
第9章 弟から兄へ宣戦布告
「好き?笑わせるなよ。会ったばっかの女に好きかなんか、わかるわけないだろ。」
「じゃ、さっきのあれはなんなの?」
「別に深い意味はないさ。ただのスキンシップだ。他の女にだって同じ事してるのを、お前だって見てるだろ?」
「それは…。」
確かに兄さんは、女の人にいつも同じような事をしてる。
桜音が特別ってわけじゃないのはわかってるけど…。
なんだか納得出来ないんだ。
「兄さんにとって桜音は、何なの?」
「お前にとっては、何なんだ?」
「僕にとっては、大事な人。付き合いたいって真剣に思ってるんだ。僕の片想いだけど…。」
僕はハッキリと兄さんに桜音への気持ちを伝えた。
「で、兄さんは?」
「俺にとって、あいつは単なるキスフレだ。それ以上の感情はない。」
「キスフレ…?兄さん、桜音とKISSしたの?」
「あぁ。もちろん。俺がキスフェチなのは知ってるだろ?」
「知ってるけど…。」
桜音と兄さんがKISSをしたという事実が、ショックで次の言葉が見つからなかった。