君のKISSに夢☆CHU
第9章 弟から兄へ宣戦布告
しばらくすると、先に来騎がお店に戻ってきた。
「ごめんね!」
私にそう謝ると、先程からいる来騎ファンのお客さんの所へ接客にいく。
その後、随分とたってから輝愛がお店に戻って来た。
「パスタは食べ終わったか?」
私の前に立った輝愛からは、さっきまではしなかった、タバコの香りがした。
「うん、美味しかった。ご馳走さまでした。」
「また作ってやるから、いつでも来いよ。」
そう言って、食べ終わった食器を持つと、輝愛はキッチンへ行ってしまった。
来騎も輝愛も、何もなかったようにしてるけど、すごく不自然で…。
1人静かにお酒を飲む時間は、すごく寂しかった。
やっぱり帰ろう。
「すみません、お会計お願いします。」
奥で接客している来騎に気付かれないように、シンさんを呼んでお会計を済ませる。
「来騎に一言声かけなくていいんですか?」
「はい。大丈夫です!色々ありがとうございました。」
シンさんに挨拶して、私はお店を出た。
今日は色々とあった日だったなぁー。
あの二人が兄弟だったなんて、これからどうしよう…。