君のKISSに夢☆CHU
第9章 弟から兄へ宣戦布告
そんな事を考え歩いていると、後ろから名前を呼ばれた。
「さのーん!待ってー!」
振り返ると私服に着替えた来騎が追いかけてきていた。
「来騎?仕事は?」
「今日はあげてもらった。」
「そんな勝手な事しちゃダメだよ!」
私が少し怒った感じで言うと、ギュッと来騎に抱き締められた。
「桜音の方が大事。ていうか、兄さんにあんなの見せられて、そのままになんて出来ない。」
抱き締められたまま、髪を優しく撫でられる。
「桜音。今日は家に泊まって。桜音が嫌って言っても、連れて帰るから。」
いつになく強引な来騎に、何だか男を感じる。
「この前はKISSだけで帰したけど、今日は絶対に途中でやめないよ。桜音を抱くからね。」
ハッキリと言葉に出されて言われると、すごく恥ずかしい…。
「来騎…。いきなりはちょっと…。」
私が言うと
「ダメなんて言わせない!」
そう言って、来騎の唇で私の唇が塞がれた。