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｢兄さん、その雑誌見せて。｣

｢見なくていい。場をわきまえろ！｣

｢うるせぇーな！貸せって言ってんだよ！！｣


怒鳴って輝愛から奪った雑誌を、来騎はｼﾞｯと見ている。

いつも穏やかで可愛い感じの来騎の今の口調に驚く。

こんな来騎は見た事もない。

もうどうにもならない。

あとは、来騎に雑誌に出た理由に納得してもらうしかない。

ﾊﾟﾗﾊﾟﾗとﾍﾟｰｼﾞをめくり、静かに雑誌を見ている来騎に、どう接していいのかわからずに困っていると、輝愛に声を掛けられた。


｢大丈夫。素直に話せばいい。別に桜音はｱｲﾂの恋人なわけじゃないんだから、堂々としていればいい。｣

｢うん…。ありがとう。｣


輝愛の言葉にﾎｯとした。