君のKISSに夢☆CHU
第16章 桜音の決断
「桜音、逃がさないから!」
腕を掴まれて、そのまま床へ押し倒された。
両腕を押さえ付けられながら、上から来騎に見下ろされる。
負けてはいけないと思い来騎を睨むと、片方だけ口角を上げて来騎が妖しく笑う。
そのまま来騎の体が私の体に重なり、唇が首筋へと吸い付いた。
強く吸われたそこから、ピリッとした刺激が全体に広がる。
すぐにそれがキスマークをつけられたのだとわかる。
「来騎、ダメだって…。」
「ダメじゃない。兄さんや僕以外にも桜音を狙ってる奴がいるなんて嫌だ。そんなの許さないからな。」
「翔大には付き合えないって、ちゃんと言ったよ。」
「それで諦めるかなんてわからない。」
「大丈夫だよ。翔大は友達だから…。来騎、こんな風にされたら、来騎の事嫌いになっちゃうよ…。だから、落ち着いて。」