君のKISSに夢☆CHU
第5章 case3,CAFE☆年下の男
駅の改札まで着くと、来騎が後ろから走って来た。
「桜音!待って!勝手にどっか行かないで。」
あまりの大きな声に周りにいた人達が、一斉にこっちを見る。
恥ずかしくて知らない顔をしていると、来騎に腕を引っ張られた。
「ちょっと…!」
突然引っ張られ、バランスを崩してしまうと、そのまま来騎の腕の中に抱きすくめられてしまった。
さっきからこちらを見ていた人達が、最近の若者は!と言ったような顔で呆れ顔で見ている。
「離して!」
来騎の胸を押して離れようとすると
「嫌だ!離さない!」
さらに強く抱き締められてしまった。
来騎の胸にギュッと顔がついた状態だから、さっきよりは私の顔は周りからは見えない。
それにしたって、来騎の容姿は目立つのに、こんな事してたら、余計に目立ってしまう。