君のKISSに夢☆CHU
第7章 来騎の事
「実はね、僕の兄さんも働いてるんだ。桜音の事紹介したいな。彼女なんだって。」
「うーん。ごめんね。来騎、まだ来騎の事やっぱり彼氏って思えないの。」
「わかってるよ。でも、僕の事少しずつ気になり始めてるでしょ?」
可愛い顔で顔を傾ける来騎。
その笑顔に負けてしまう。
「うん。それは確かだよ。けどね…。」
来騎が好きなのは確かだけど、私の中ではそれ以上に高嶋さんが気になっていた。
「気になる人でも出来た…?」
来騎が不安気にこちらを見る。
「うん…まだ何も知らないの。出逢ったばかりの人だから。」
「そっか。なら、僕は気にしないよ。その人と付き合う事になったら、潔く諦めるけど、まだ桜音はフリーだから関係ない。その人より僕を好きになるように、頑張るさっ!」
若さなのだろうか。
来騎はエネルギッシュで、いつも前向きだ。
「ありがとね。」
私には、それしか言う言葉が見当たらなかった。