君のKISSに夢☆CHU
第8章 ダイニングbar☆MOON
改めて店内を見渡してみると、こじんまりはしているが、アンティークな感じな内装のお洒落なお店だ。
照明も薄暗くて、大人な雰囲気で落ち着く。
大きな水槽には、色とりどりの熱帯魚が、優雅に泳いでいる。
この水槽がまた、店内を幻想的にさせていた。
「何かお作りいたしましょうか?」
前にいた店員さんが低い綺麗な声で言った。
「あっ。すみません。ボーッとしちゃいました…。」
私が慌てて言うと
「落ち着いて時間を過ごしていただきたいお店を目指しているので、どうぞゆっくりしてください。」
柔らかな声のトーンがまた、このお店と合ってる人だなぁ。
「グラスホッパー作っていただけますか?」
「ミントが強い方がいいですか?甘さが強い方がいいですか?」
「甘さを強めでお願いします。」
「わかりました。」
目の前でシェイカーを振ってくれる。
シャカシャカ…
シェイカーを振るリズムカルな音も心地いい。