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すきってきもち

第1章 デアイ





企画との会議だった今日は
若干お疲れぎみの私


明後日は取材だーっ
書類を片手に伸びをしながらデスクに戻る



「泉川さーん」
「あ、小崎さんお久しぶり」

製作の小崎さんとたまたま廊下で出くわす
コーヒーと供に立ち話


「泉川さんはどの部にも携わるから
大変でしょう?」

「まぁでも、基本は総務だから
そうでもないよ」

「へー、でも今度取材任されたんでしょ」

「ええ、でも私は下見みたいな感じよ」
「ふーん」


実を言うと、小崎さんは私の苦手な人
ねちっこくチクチクした物言いや
品定めみたいな目

まぁ、この立場だと仕方ないんだけれど
やっぱりフィルターをかけられるのは
好ましくなんかない



「百合せんぱーい、お電話ですよっ!」

救済のごとく珠菜ちゃんから
いや電話相手からお呼びがかかる

「失礼しますね、小崎さんもお仕事頑張ってください」

「もちろん、泉川さんも」
「ありがとう……」



はぁ、やっと解放された

「出るのが遅くなってすいません
泉川です、はい、、あぁ!その件でしたら……はい、ええ、そうですね」


取引先のチーフさん
なかなかの長電話



どっと内側が疲れた
精神的というより、うん、内側


明後日の取材という名の下見後は
直帰できることを励みに2日間を乗りきった

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