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サバイバルやってみた話

第2章 ハンバーガーが恋しかった

 まあ、結局、南アルプスの天然水とカロリーメイトを買った。


 なぜか、北岡はエビアンとカレーパンとタバコ。


 いや、皆様の言いたいことは、わかります。


 お前ら、なにしに来たと……。


 サバイバルなのに、いきなり買うてるし。


 そこは、我慢しろと。


 まあまあ、都会で育った町育ちの我々が突然、野外に放り出されても、なにも出来ないわけで、必要最低限の装備と買い物はご勘弁くださいな。


 さて、その日はおもいっきり晴れってわけではなかったが、とりあえず昼からの食料確保に乗り出す。


 8月のど真ん中に、山菜とかキノコとかあるだろうか?


 いろいろ探してみた。


 ちょっと成長したヤブカンゾウとイタドリの葉に、ノビル、ユリ根を見付けた。


 ちょっと、これ、サバイバルっぽくない?


 三時間ほど探した結果よ。


 間違ってたら怖いから、何度も山菜のポケット図鑑見たさ。


 だが、自分が見つけたのはこれが精一杯。


 ユリ根なんざ、スコップがないから、落ちてた竹で掘ったよ。


「車道沿いにいろいろ生えてたぞ」と北岡が言う。



 車道沿いねぇ……



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