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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第6章 夢をみる・・・

『去年……バイトしてみて

本当に良かったって思うの』




『うん?』





『働く…大変さがわかれば

お金とか…物とか、学校行くこと

色んなありがたみが、わかる気がしたから』







『・・・。お前ってさ

老けてるよなぁ・・・(笑)』






『ぇへへ・・・

歳のはなれたお姉ちゃんだからね♪』





『いや、そういう意味じゃ………(笑)』






『妹たちも、まだまだ小さいから』







『・・・』






『あの子たちも…そのうち

やりたい事が出てくるかもしれないし

何ていうのかな、私だけ…

なんでもかんでもワガママ言って

妹たちにしわ寄せが行ったらイヤだし

うーん……

今の自分に出来ることは

何でも精一杯、自分でやろうかなって』





『・・・』






『頑張ったことは

無駄にはならないと思うから♪』






カンナは純粋に語って



そして



純粋に笑った







オレとは?


ははっ




もちろん、まっっったく合わない

その価値観だよ?(笑)





だけどね・・・






『ははは・・・カンナ?

オレは応援してるぜ・・・♪』









『えっ・・・?』







『なに?』







『け・・・けぇごに、そういう事

初めて言われた気がして・・・

なんか・・・

なんか・・・ドキッとした』







『~♪』






オレだって


初めてだよ





初めて思って


初めて口に出した





自分とは間違っても合わないような

まったく違う考えや生き方してる人間を

応援したいなんてさ





こんなオレが

オレなりに

初めて抱いた

純粋な気持ちだった







『だから・・・頑張れよ、カンナ』





コイツが

その夢を叶えるのを

この目で見たい



そう思ったんだ

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