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KIND KILLAR

第8章 wake up from a dream


Oside



長い長い夢から目覚める。



頬には涙がカピカピになって乾いていて。



辺りはもう、暗くなっていた。



あーあ…無断欠勤しちゃった。



ニノに怒られるかな。



謝んなきゃ。



そのままベッドでぼーっとしていると。



ガチャリ。扉の開く音がした。



やば、翔くんかな。



気まずくなって、慌てて目をつぶる。



足音の主は、パタパタとリビングの方に行って、



「あれ?大野さん、いないの?」



と呼びかけてきた。



その声は……



O「にの?」



思わず声を上げると、



N「なんだ、まだ寝てんの?ホント翔さんがいないとダメ人間だね。」



寝室にズカズカとスーツ姿のにのが入ってきた。



O「ごめん、にの。今日、無断欠勤しちゃって。」



そう謝ると、にこ、と小首を傾げて



N「明日、倍働きなさいよ?今日、まぁくん1人ですっごく可哀想だったんだから!」



結局恋人の心配かよ笑



O「へいへい。」



そう、テキトーに答えると、可愛らしく頬を膨らませられた。



N「ちょっと、いくら翔さんと喧嘩したからってさぁ。」



O「え、なんで知って…。」



N「翔さん、潤くんにもまぁくんにも俺にも相談?してきたよ?」



O「はぁ!?」



なっ…なに、を!?!?



ちゅーしたこと、!?



N「子猫ちゃんの欲望に?負けちゃう?ってさ。よくわかんないけど、喧嘩みたいなことでもしたんでしょ?」



あああああ〜〜〜もうっ!!!



O「喧嘩ってゆーか……っ!!」



言うべきか言うまいか迷っていると、にのの目が妖しく輝いた。



N「なんかあったんだ?ホラ、にのちゃんに相談しなさいよ。」



………絶対、お前が興味あるだけじゃん。



そう思ったものの、どうしようもなくて、ついつい口を開いてしまった。

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