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KIND KILLAR

第2章 I want to know you

でも・・・その子が治療の甲斐なく、亡くなってしまった時から歯車は狂い始めた。



子どもをなくし、しかも積み重なる借金へのショックから、オトコは仕事を休み、遂には・・・自殺した。



遺書には、オレたち家族への恨みがかいてあった。



「いつも、4人で幸せそうに暮らしやがって、偉そうに保証人なんかになりやがって・・・。だから、これは復讐だよ。この不条理な世界への。」



酷いことだと思う。



もちろん、子どもが亡くなった悲しみは、計り知れない。



でも、オトコが死んで、残されたのは大量の借金。



そして、しがない会社の社長だった親父に、そんなものが払えるわけがない。



そのまま芋づる式にオレらの家族は、借金にまみれていった。

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