
KIND KILLAR
第2章 I want to know you
Oside
「「智・・・ごめんね・・・。」」
O「もー。かーちゃん、とーちゃん、いつまで謝るの?オレは大丈夫だってば。」
「智、ほんとごめん。」
O「ねーちゃんまで?仕方ないよ、お金ないんだし。」
高校3年の夏。
薄っすらと進路のことも考え始めて、できたら芸術に関連する仕事に就きたいと夢を膨らましていた最中のことだった。
親父の会社が。
それも結構うまくいってはずの会社が。
倒産した。
原因は、会社創立の時から、親父とずっと一緒に働いてた、1人の社員。
その子どもが、世界でもまれに見るという難病にかかってしまった、らしい。
親父は、子どもを助けたいと借金をし始めたオトコの借金の保証人になった。
そこまでは普通。
オレだって、もし、古くからの友達がそんな目にあっていたら、助けるもん。
